旅と偶然の一致について ―ぼくがエベレスト登山家・栗城さんに出会うまで

ツール・ド・ヨーロッパ、32日目。南フランス、ナルボンヌを出発した日のこと。
走行中、ぼくは道路にこぼれていたガソリンにタイヤを滑らせ、自転車の転倒事故に遭った。幸い大きな怪我にはならなかったが、顔と肩の傷が傷んだのと、少し精神的にも取り乱していたため、1泊しかしない予定だったニースで3泊することになった。ニース2日目、ぼくは街を歩きながら、「なぜ怪我をしたのだろう。なぜニースで3泊もしなくてはいけないんだろう。これには何の意味があるのだろう」とずっと考えていた。ふと入ったホテル前のマクドナルドで、その答えがわかった。

マクドナルドで横に座っている女性が日本人だと気付いて、ぼくは思わず話しかけてしまった。すると、スポンサーを集めて自転車旅をしているぼくに興味を持ってくださって、「ぜひ、旦那に会わせたいので、今晩夕食をご一緒しませんか?」と言われた。その旦那さんは、一部上場企業の社長さんだった。

 

夜、たまたま学会でニースを訪れていたというその社長さんと食事をした。すると、その社長さんも、とある人のスポンサーになっているのだと言う。「誰のですか?」と聞くと、ぼくの尊敬する人だったので、驚いた。「エベレスト登山家の栗城史多くんという子だよ」

フランス・ニースにて 社長御一行と
栗城さんもエベレストに登る費用の大部分をスポンサーで集めているということ、そして「冒険の共有」をテーマに掲げているということで、ぼくとも共通する部分があり、いつかこの人の価値観にふれてみたいと思っていた。(といっても、スポンサーの額にしても、やっていることの偉大さにしても、あまりに規模が違い過ぎるので、比べたら失礼だが。)

「栗城さんはぼくの尊敬する方です。いつかお会いしたいと思っています」と、社長には伝えて、その場を後にした。その、半年後。社長から電話がかかってきた。「今度栗城くんとメシを食うから、中村くんも来ないか?」と。それで、ぼくは栗城さんに会うことができた。(その次の日から、栗城さんの指令を受けて、無一文で四国を旅するという卒業旅行をやることにもなった。)

エベレスト登山家・栗城史多さんと

思い起こせば、フランスで事故に遭わなければ、栗城さんと出会うことはなかった。かといって、事故に遭っても、ぼくが悲観的な態度でいたら、マクドナルドでの出会いも生まれなかったと思う。「すべてのことには意味がある」と強く信じていたからこそ、引き寄せられた必然的偶然だと思う。

 

ぼくはシンクロニシティを利用して旅をしていた。こんなこと、誰も理解してくれないと思ってたけど、まったく同じ経験が今読んでいる『聖なる予言』という本に書いてあって、ビックリした。これは、おそらく共有する価値のあるものだろうと思って、このブログに書きました。あなたが今、この文章を読んでいるのも、偶然ではないと思います。起きる出来事にはすべて意味があって、「偶然の一致」は必然のもの。それは旅でも、日常でも、応用できると思う。

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