思わぬ出来事に前向きな意味を見出す大切さ

昨日はLINEが乗っ取られ、多くの友人知人に心ないメッセージが送られてしまいました。ガックリしていましたが、今朝はほんの少し、前向きな違和感を感じました。

それは、しばらく連絡を取っていなかった、地方にいる友人からのメールがきっかけでした。ぼくが「そのLINEは偽物だから無視して!」と伝えると、

「そっか。でもね、洋太が連絡くれたと思って嬉しかったよ!これも何かの機会かもしれないから、またご飯でも行こう」

あれ?と思いました。このやりとりだけに焦点を当てれば、少なくともこの「本来送るはずのなかった心ないメッセージ」は良い方向に発展しているなと。何なんだろうこれは、と思いました。

ぼくは4年前、自転車で南フランスを旅していたときに、転倒事故に遭ったことを思い出しました。あのとき、ぼくは「事故に遭ってしまった!最悪だ!」と思うのを我慢して、「なんで事故に遭う『必要』があったんだろう。絶対意味があるはずだ」と考えていました。

そうしたら、休養中の町で偶然日本人の社長に出会って、その方がぼくの尊敬するエベレスト登山家の栗城史多さんの知り合いでした。後日、その社長の紹介で栗城さんと食事をしたときに、「あぁ、あの事故はここに繋がっていたんだな」とわかりました。(関連リンク『旅と偶然の一致について —ぼくがエベレスト登山家・栗城さんに出会うまで』

また、この話には続きがあり、その栗城さんとご飯を食べながら、「明日から、四国を一人旅するんです」と話したら、「なんか面白いことやりなよ。無一文で行くとかさ」とか軽く言われて、ぼくは考える間もなく「やります」とか言っちゃって。財布を預けて、本当に無一文で四国を旅したんです。「ツール・ド・無一文」と題して、Twitterを頼りに、各地で見知らぬ方々にお世話になりながら。そしたら、地元の人が、地元の人しか知らないような場所にたくさん連れていってくれました。(関連リンク『ツール・ド・無一文』

11日間の無一文の旅を終えて感じたことは、「自分の頭で計画して旅するよりも充実した旅になったし、自分のお金で旅するよりも自由を感じる旅だった」ということです。いったいこれは、何なんだろうと思いました。

そしてこれを書きながら思い出したのは、2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所の田中耕一さんの話です。

彼は実験で使用する試料に、本来混ぜるはずのないグリセリンを誤って混ぜてしまった。すぐに間違いだと気付いたのですが、田中さんは、「試料を捨ててしまうのはもったいない」と、失敗した試料を使って実験を行いました。それが大発見に繋がりました。

田中さんは「間違える」という偶然を「捨てずに使った」ことで頭で考えた行動以上の結果を生み出したのです。

これこそが、3つの話に共通することです。思わぬ事故、思わぬ提案、思わぬ失敗。これらは自分の意思で起こすことのできないものです。それを、100%悪いものだと見捨てるのではなく、「何か1%でも良い面がないだろうか」と考えたら何かが起こるのかもしれません。

思わぬ出来事が起きたときに、そこで悲観的に考えてしまったら、絶好のチャンスも逃してしまうかもしれない。「グリセリン入れちまった、捨てちゃおう」と思うのが普通のところですが、そこに前向きな意味を見出したのが田中さんです。

過去の出来事は変えられないけど、起きた出来事をどう捉えるかは、当人の自由。

これは自分にとって発見でした。そういう意味では、LINEを乗っ取られたことにほんの少しだけど、救いを見出せました。

「またご飯でも行こう」と言ってくれた友人に「(LINEの事件が)こういう風に発展するのは嬉しいね」と伝えると、まるでぼくの頭を見透かしているかのような返事が返ってきました。

「意味のないことはないからな」

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